浜田和幸参議院議員、「日本は中国に対する観点を変え、プーチン大統領とも話し合うべき」

© REUTERS / Gary Cameron浜田和幸参議院議員、「日本は中国に対する観点を変え、プーチン大統領とも話し合うべき」
浜田和幸参議院議員、「日本は中国に対する観点を変え、プーチン大統領とも話し合うべき」 - Sputnik 日本
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安倍首相が非公開の会議で赤ワインを片手に日本の記者団に向かい、日本の集団安全保障権の新法は何よりもまず中国に対抗するものだと語ったというのは本当だろうか? ラジオ「スプートニク」はこの問いを 浜田和幸参議院議員にぶつけてみた。

「私はその場に直接いたわけではないので、安倍総理の発言の真意は確認できません。ですが今、安保法制の議論が時間をかけて衆議院で行なわれていますね。これはそのあと参議院にまわりますが、アジアに、とくに南シナ海で中国の軍事基地化が進んでおり、周辺国の心配、疑念を買っているところです。これを放っておくと大変なことになりかねないので、日本の防衛力を整備する上でも体制を米国との間でしっかり構築しましょうという流れなんです。

日本は中国と対立する用意があるのか? - Sputnik 日本
日本は中国と対立する用意があるのか?
なぜそういうものがでてくるかというと、最大の理由は中国の軍事的脅威。これを米国は日本および他のアジアの周辺国に対し、集団的自衛権を認めさせる材料にしているわけです。米国にしてみれば日本は「思いやり予算」を通じて最大の肩代わりをしてくれる同盟国。世界に700近くある米軍基地の半分は日本が「思いやり予算」で分担しているわけです。今の米国の厳しい財政状況を見ると、この先、国防予算を増やすわけにいかない。この足りない分を日本に負担してもらわなければならない。なぜ負担してもらうかというと、間近に迫った中国の軍事的脅威があるからですよ、という論理です。

そこでも国による尖閣の問題ですとか、南シナ海の岩群礁の中国の軍事基地化を一種煽っているところがあるんですね。安倍首相は先般米国の議会で演説してきたばかりですから、米国の意向が頭の中にある程度刷り込まれているフシがあります。ですから日本の安保法制の修正が中国の封じ込めにあるんですよと言った可能性も十分考えられることだとは思います。

これまでの日米の集団的自衛権の話のなかで特定の国をターゲットにしているとは米国も日本も言っていないんです。万一、中東の石油を日本に運ぶシーレーンが寸断されるとか、朝鮮半島有事で日本人が米国の船に乗せられ、日本に帰ってくるとき、この米国の船が攻撃を受けた場合において、日本も米国に協力するということなんです。今の中国の軍事的増強に対抗することをターゲットにしているとは表立っては言えないんですね。ただ可能性として議論しなくてはいけないのは、北朝鮮のミサイル実験、発射という現実の問題や、拉致問題があるわけで、日本人の生命、財産を守るのは国の大きな役割ですから、要はそうした重大な局面においては米国と協力しましょうということなんです。 ただ私の考えではそういう問題を解決する上で、ロシア、中国と信頼関係を結ぶことで、はじめて抑止力も発揮できるし、問題の解決にもつながると思います。

だから一方的に中国の脅威を騒ぎ立てることで問題が解決するとはとても思えません。総理とすればもっと大局的な観点から中国との首脳会談でしっかり話し合う、またプーチン大統領に日本に来てもらい、さまざまな課題について真摯に話し合う事が大事でしょう。それをやらずに中国が軍事的拡張路線をとっているとか、北朝鮮が危ないとか、ロシアが危険だと言っているのは地域全体の安全と繁栄のためには役に立たないと思います。」

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