それによれば、米国は、自分達の同盟国であるフランスを、10年間にわたり監視していた。NSAは、フランス経済のあらゆる側面に関する情報を手にしていた。公表された文書によれば、米国は、第五共和制の時代の経済担当大臣の会話を盗聴していたほか、駐米フランス大使を含めた複数の外交官らに対しスパイ活動を行っていた。
さらに財務省の職員や、貿易政策に責任を持つポストの人々も、監視の対象となっていた。
CIAに27年間勤務したレイ・マクガヴァン氏は「米国の同盟国は今や、米当局が行っているスパイ政策に対する自分達の態度を変えるべき時が来た」との考え方を示し、次のように続けたー
「肝心なのは、米国とその対外政策に対する卑屈な態度が、私を驚かすのを止めないという点だ。フランスやドイツでさえ、それが確立されていた。米国が対テロリズム政策を目的に情報を収集したからだろう。
監視されていた国々は、合意に違反したり確立された関係を断つべきではないとみなしている。それゆえ、あらゆる事を耐える方が良いと考えているのだ。」