ロシアのチジョフ駐EU大使はロシアのマスコミからのインタビューに対し、こう語った。
「(EUとの)戦略パートナーシップそのものがウクライナ危機の試練に耐えられなかった。これは嘆かわしいことだ。なぜならこのパートナーシップに双方が投入した力は決して少なくはないからだ。従来のbusiness as usual(業務平常通り)の関係に戻ることは、おそらくもう出来ないだろう。それは関係があまりにも悪化し、もう後戻りできないところまできてしまっているからではもちろんない。ロシアとの関係なしには何も進まないことは全員がよくよく理解していると私は思う。
関係構築はゼロからとはならず、ポジティブにもネガティブな意味でも今までの経験の蓄積の上に行われることになるだろうが、それはよりプラグマチックなものとなり、ロマンには欠けると思う。それが戦略パートナーシップないし先進的パートナーシップとか、どんな名称になるかはどうでもいい。本質は名称にはなく、今の多極化世界でロシアとEUがその依存関係のためにパートナーどうしでなくてはならないことにある。
Q: ウクライナ情勢に関連して発動された対露制裁は今後、解除されるか?
А: これに関しては現段階では何の変化もなく、今年末までに何かが変わるとは思えない。キエフ側がミンスク合意に違反したのはこれが初めてではない。偏見をもっていないオブザーバーにはこれは明らかなはずだ。ところが欧州は(この事実を)考えてもいない。その代わりにまるでしきたりかのようにウクライナ支援について語られている。ところがEUには余剰資源はない。支援するという話にはなっただろうが、問題はこの助言がウクライナ経済の現実にどれほど即したものになるかということだ。もしウクライナが借款の返済を停止し、デフォルトを宣言したとなれば、(EUは)法的には金融支援を続けることはできなくなる。」