訪問団を構成するのは、日本の各県・各市の市民、ビジネスマン、社会活動家、国家議員などである。通例、訪問プログラムには、地元の観光名所めぐり、文化プログラム、また家庭訪問など、現地住民との様々な形でのふれあいが含まれている。
訪問団は4日、イトゥルプ島に上陸する。現地住民たちとの日本庭園の造園、水産加工場や新空港の見学、現地の社会団体との交流などが予定されている。そうして5日までを過ごしたあと、一行はクナシル島に向かう。
クナシルでは、地元のミュージアムを見学し、空港や港湾、幼稚園、「文化の家」を訪問する。オホーツク海沿岸のストルブチャートゥイ岬では、エコロジー活動として、ゴミ拾いも行う。
今年のビザ無し訪問については、3月19日、札幌市で行われた二国間協議で採択がなされた。今年はロシア人309人、日本人520人が参加する。ロシア側からは6グループ、日本側からは9グループが組織される予定。相互訪問のシーズンは10月に終了する。
中央・南クリル諸島に常住するロシア市民と日本国民との相互ビザ無し訪問は1992年からの慣行。サハリン州外務当局によれば、その目的は、露日市民間の相互理解の促進と、領土問題解決を含む、露日平和条約締結問題の調整における協力である。訪問計画については、毎年開催される露日協議で策定がなされる。協議はサハリン州と日本が交替で開催することになっている。
また、元島民の子孫たちが祖先の墓を訪れるプログラムは、両国外務省の合意により、1986年から行われている。
また、元島民の子孫たちが祖先の墓を訪れるプログラムは、両国外務省の合意により、1986年から行われている。