米国の戦略のこの部分をコメントして、ロシアのドミトリイ・ペスコフ大統領報道官は、遺憾の意を表した。彼は記者会見で「軍事戦略は、中期的長期的展望を持った文書である」とし、次のように述べた―
「すでにそうした点から、文書の中にそうした表現が現れるというは、ロシアとの関係に関し何らかの客観的態度が失われた対決的気分がある事を証拠立てている。ワシントンのそうしたアプローチが、ロ米関係正常化に向けた努力をうながすことは恐らくないだろう。しかしロ米の努力は、単独では答えを見つける事が出来ないような、現在世界に突きつけられている挑戦の数々に対しともに力を合わせ戦うためには必要不可欠なものだ。これは『IS』その他のテロ集団や過激主義者の活動を考慮する中で出てくる結論である。」
現在ロシアでもやはり、軍事戦略が準備されつつある。その中で米国はどう性格付けられているのかとの記者団の質問に対し、ペスコフ大統領報道官は、次のように答えた―
「それは、文書が発表されてからでないと何とも言えないが、いかなる場合であれ、ロシアの軍事戦略の中では、国家安全保障上のあらゆる脅威が考慮され、詳しく検討され、しかるべき対抗措置が規定される事になる。」