モスクワ国際関係大学のエフゲニイ・コジョキン教授だー
「私には、この任命には3つの側面があると思われる、一つ目は、ウクライナは現在、他者に依存する国家にほかならないということだ。これは、国内の鍵を握る重要なポストに対する任命にも関係する。そうした任命は、米国大使館及び、現在かなりの程度、ウクライナの対外・国内政策を指揮している人々と協議がなされた後、行われている。ウクライナは、かなりの程度、主権を失ってしまったのだ。残念ながら、これは悲劇的な現実だ。サアカシヴィリ氏は、かなり前から米国の手先であり、自分の国をダメにし、現在は捜査の対象となっている。一方米国人を、しかるべく評価する必要があるだろう。米国人は、自分達の味方だとみなしている人々、彼らが自分達の国の利益に沿った政策を行ったと感謝する人々のことを忘れていない。今回も米国人は、ミハイル・サアカシヴィリを忘れてはいなかった。
そしてもう一つ、重要さの点で少なくない点がある。キエフ当局は、あれでもやはり、世界の人々の目に自分達がどう映るかを気にしているのだ。やはりオデッサは、多くの人々に知られた、旅行者も投資家もひきつける力を持つ大変強力なブランドなのだ。
「ウクライナ当局は、サアカシヴィリが欧州にあるような先進的なミニ国家を作ることができるのではないかと期待している。オデッサは海の玄関口だ。軍艦も商船も停泊できる大きな港がある。しかし当然ながら、サアカシヴィリ氏に、地域発展のために何か新しいものを持ちこむことを期待するのはおそらく無理だろう。彼は、そうした事について全く何も知らないし、働いた経験もない。国内情勢や地域の特性を理解するには、そもそもウクライナの経済や社会機構を理解するためには、2-3年必要だ。
オデッサの住民達は、新しい知事に対する自分達の意見をすでに明らかにしている。大衆行動を通じて、彼らは、サアカシヴィリ氏は自分の家に戻るべきだと訴えている。しかしキエフ当局は、そんな声には耳を傾けず、ミハイル・サアカシヴィリ氏を、ウクライナ国営企業改革監査評議会議長に任命したのだ。