この記事では、ロシアは独自の「ソフトパワー」を拡大する目的を追求せず、西側がロシアと対立する可能性を狭めることに終始していると指摘されており、ロシアはこれにおいて手ごたえのある成功を収めていると書かれている。
NATO加盟国の指導者の多くは攻撃的な反ロシア的論調を展開しており、これらの国の有権者らはこうした政策を支持する構えにない。特に公式的な立場と世論の矛盾が大きな開きを見せたのはドイツだった。ガーディアン紙は、こうした矛盾の責任の一端は、説得力のあるような嘘や生半可な真実を流布することが多く、秤にかけた客観的分析をしない西側マスコミにもあると指摘している。
現在、EUの力で「イースト・スタートコム・チーム」が編成されているが、これはEU諸国において西側の価値をプロパガンダする目的で活動を行なう。その活動範囲にはいわゆる「東側の隣人」であるウクライナ、ベラルーシ、モルドヴァ、ロシアも入る。記事の記者いわく、こうしたストラクチャーは全面的な情報戦争に加担しないためには慎重な行動が要されると指摘している。