油井飛行士、ISSでダークマターを研究し、寿司を握る

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今月26日、新たにオレグ・コノネンコ(ロシア)、油井亀美也(日本)、チェル・リンドグレン(米国)の3飛行士が、ISSに出発する。4月28日に起きた宇宙貨物船「プログレス」の事故により、当初の出発予定は延期された。出発前の会見で、リンドグレン氏と油井氏は、声を一つに、宇宙貨物船を搭載した同タイプのロケットで事故はあったものの、ロシアの打ち上げロケット「ソユーズ」を信頼している、と述べた。

リンドグレン氏は次のように述べた。

「プログレスの事故でスタートが延期されると知ったときは、もちろんがっかりしました。しかし我々は、我々のフライトを安全なものとするために働いている建設者、技師らを信頼しています。何も起こらないように願っています。スタート延期で2ヶ月という時間が出来ました。おかげで、さらに準備を整え、また、家族と交流し、少しは休むことも出来ました。我々はフライトの用意が出来ています。そして、フライトへの意欲があります」

続けて油井氏は次のように述べた。

国際宇宙ステーション - Sputnik 日本
高松聡さん ISSへの飛行に向けて数年間訓練へ

「2ヶ月延びましたが、この2ヶ月は非常に有意義に使わせていただきました。今となっては、良かったと思っています。何か良いことが起こるために起こったんだと私は解釈しています。2ヶ月間さらにトレーニングをすることが出来、準備も万全に整ったので、あとはこれまでの成果を上(ISS)で出すだけだ、出したい、と思っています。国民の皆様方の期待というものも感じていますので、成果を残し、その成果を皆様方に見せて、無事帰ってくるというのが、一番のお土産になると思います」

油井飛行士はISSで「ダークマター」の研究に関する一連の実験を行う予定だ。そのための機材は、のちに日本の貨物船HTVがISSに届ける。また油井氏は、もし船長に異存がなければ、寿司を握り、乗組員らに振舞いたい、とも語っている。

ところでモスクワ郊外の「星の町」にある宇宙飛行士訓練センターに滞在中、油井氏はロシア語を習得し、ロシア文化に触れ、多くの友人を得た。その油井氏はロシア語で次のように述べている。

「我らの文化、メンタリティには、相違があると理解しています。ゆえに、私は、ISSで交流し、互いが互いを理解できるように、ロシア文化も、アメリカ文化も学びました。それはとても大事なことだと、私は考えています」

今回ISSに出発する乗組員の中で、宇宙飛行の経験を既に有するのは、船長のオレグ・コノネンコ氏のみである。リンドグレン氏と油井氏にとっては処女飛行だ。なお、油井氏は、JAXAがISSに送り込む5人目の飛行士となる。

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