オブライアン氏はその裏づけとして、オランダとフィンランドの例を引き、両国経済は過去7年、2008年に破綻を経験したスペインの指標を下回っていると指摘。
オブライアン氏によれば、オランダもフィンランドもEU加盟の段階では経済的には弱小国ではなく、EU圏のルールに全て遵守していた。ところがこれによって両国ともカタストロフィー的な結果を間逃れることはできなかった。オブライアン氏は、これはすべてユーロのなせる業と書いている。
「よりソフトな表現をすれば、欧州中央銀行のマリオ・ドラギ総裁の言ったように『ユーロ通貨は完全なものではなく、傷つきやすい』と言えるだろう。」
オブライアン氏の考えでは、ユーロの問題は、EU圏のいくつかの国は自国内で危機的状況を作り出さないためにユーロを切り下げたり、利率を引き下げたりすることが出来ないことにある。
「ユーロの拘束衣は普通の問題を非常事態的なものに変えてしまう。これがフィンランドの例であり、史上最大の非常事態に達してしまったのがギリシャなのだ。これはルールに従うか、従わないかには因らない。ユーロは気まぐれな神で、悪人も聖人も同じように罰してしまう。」