「テロリズムとの戦いには、世界のあらゆる国々の参加が求められている。しかし、そうした参加は、国連安全保障理事会の決議や国際法に従ってなされるべきであり、また当事国の主権の尊重やその国との対話、そうした行動へのその国の側からの合意がなければならない。米国を筆頭にした国際有志連合がシリア領内で行っていることは、そうした条件に全くかなっていない。国連安保理事会での合意に直接違反している。有志連合に入っている国々が、テログループを直接支援していることを考慮するならば、行われていることは、テロリズムとの戦いとも言えない。彼らが、空からテロリストを殲滅しているなどと、どうしたら信じることができるだろうか?
『ISIL(イラク・レバントのイスラム国)』との戦いで、シリアがどんな援助を必要としているかについて言えば、何よりもまず、テログループへの資金援助の停止、戦闘員らの移動の禁止である。そうした援助を、トルコやイスラエル、ヨルダン、サウジアラビア、カタールなどの国々の良く知られた勢力が保障している。
テロリストらとの戦いは、空爆によりなされているが、彼らとの戦いにおいて肝心なのは、資金援助の停止であり国境の封鎖だ。また情報支援も止めなければならない。現在シリア政府は、こうした方向で現実的協力が行われているとは、感じていない。しかしワシントンが、地域や地域社会の分裂、自分達に抵抗する勢力の弾圧といった目的実行のためだけに、テロリズムとの戦いを発展させたいと望んでいることは明白だ。
ワシントンにとって必要なのは、彼らがテロリズムとの戦いで取っているあらゆる立場を改めて検討し、国際的な安全保障に脅威を与えるテロリズムへの支援に関係した、あれやこれやの行動をやめることである。
シリア政府は、ロシアが絶えず示してくれている支持に感謝している。我々は、プーチン大統領とロシア指導部を信頼している。あらゆる領域において、経済から政治的なものまで、もしロシアの支援がなかったならば、シリアは、テロリズムに抵抗できなかったろう。我々は、そうした支援に対し、プーチン大統領に深く感謝するものである。」