日本の学者達 国内で反戦運動の筆頭に

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ノーベル物理学賞受賞者の益川敏英博士 - Sputnik 日本
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1万人を超す日本の学者達が、衆議院が可決した自衛隊の権限を拡大する法案、安保関連法案に反対の声を上げた。彼らは皆、安倍内閣の行動は明らかに憲法に反したものだとし、彼が個人的に法案をゴリ押ししていると批判している。そうした反対の声を上げている学者達の中には、ノーベル物理学賞受賞者の益川 敏英(マスカワトシヒデ)博士もいる。

20日、博士は東京での記者会見で、次のように発言したー

「憲法9条を他の条文に置き変えて、やらなければならない戦争を、彼が有事だと思えば戦争ができると言っているわけで、これはとんでもない話で、鉄槌を下さなくてはならない。」

また野党第一党である民主党の岡田党首は「安倍首相は、国民の支持を得ていないことを認め、法案を直ちに廃案にすべきだ」と述べている。何万人もの人々が、そうした意見を支持しており、ここ数日連続して街頭デモを行い、抗議行動の継続を明らかにした。このように日本社会の拒絶反応は、政府の予測を上回るものとなっている。

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ブロガーでジャーナリストの鳥越俊太郎氏 - Sputnik 日本
ブロガーでジャーナリストの鳥越俊太郎氏
ラジオ・スプートニク記者は、著名なブロガーでジャーナリストの鳥越俊太郎(トリゴエ・シュンタロウ)氏にインタビューし、何が日本の人々を憤激させているのか、なぜ日本人達は、安保関連法案の採択に激しく抵抗しているのか、ご意見を伺ったー

「日本の憲法学者のほとんどが、憲法違反だと言っている。まず政府が憲法を否定するようなことをしている。反対の第一の理由は、憲法違反である事をするのは、政府が自ら憲法を否定していることを意味するからだ。又反対する二番目の理由は、集団的自衛権が実施されると、日本の自衛隊が海外で戦争に巻き込まれる理由、そして結果になるからだ。日本の自衛隊は戦後70年間、よその国の兵隊を撃ったこともなければ、撃たれたこともない。我々は70年間、平和に暮らしてきた。この法律が導入されると、撃ったり撃たれたりといったことが出てくる。これは戦後70年の平和を否定することになる。若い世代が犠牲になる可能性がある。それだけは阻止したいと、我々戦争を知っている世代が、運動をやり集会を開いている。」

さらににラジオ・スプートニク記者は鳥越氏に「安倍首相は、法案採択の基本的理由として、国の安全保障にとっての脅威を挙げている。日本にとっての潜在的脅威は北朝鮮であり、日本との間に領土問題を抱え軍事力を増強している中国からのものと考えてよいか」御意見を伺ったー

「現実に合わないから憲法を改正するのであれば、国民投票をするなどして、国民に問わねばならない。それを国民の意志を問わずに、勝手に政治家が何人かだけで解釈で書いてしまったことが間違いだ。

北朝鮮について言えば、日本を攻撃しても彼らには何の利益もないと思う。北朝鮮が日本からほしいのは資金だ。できるだけ平和的に交渉して、日本からできるだけ多くの資金を引き出したいと思っている、又米国との間では、朝鮮戦争終結についての協定を結んで、自分達を承認してほしいと願っている。そんな北朝鮮が日本に攻めてくるなど、あり得ない。

中国について言えば、もちろん。軍事力を増大して南シナ海などで勝手に人工島を作ったり、確かに膨張主義を取っている。しかし日本と戦争をして、得があるかといえば、何もない。互いに傷つくだけで、中国二とって見れば、せっかくの経済発展が台無しになってしまう。また今中国は虚勢を張って膨張しているが、本格的に米国と戦争する気など全くない。中国の脅威というのは、自民党の人達が自分達の政策を通したいために言っているだけで、現実にそんなものなどない。問題があるとすれば、外交交渉で解決すべきであり、その点では、日中関係は、ロシアと米国の関係に似ている。戦争などしたらお互い国がなくなってしまう。キューバ危機の時を思い出してほしい、ケネディ大統領とフルシチョフ書記長の間で、米ソは核戦争一歩手前まで行ったが、やれなかった。それは、そんなことをしたらお互いが地球上から消えてなくなってしまうことを理解しているからだ。

安倍首相 - Sputnik 日本
ロシアの専門化:防衛白書でなくて、米国の政策は日本と韓国にとって危険だ

現代の戦争は、中東などの民族紛争や宗教紛争は別だが、国家間の戦争は、戦後は米国が仕掛けたものしかない。ベトナムもアフガニスタンもイラクもそうだった。あとは旧ソ連がアフガンに侵攻したくらいしか例はない。それぐらい、そう簡単には戦争はできないものなのだ。そうした事から、中国の脅威といっても重大なものとは思っていない。ただ可能性として、中国が軍事力でやってくることはあるかもしれない。その場合は、日本の自衛隊が専守防衛の原則に従って行動し、侵略に対しては日本国民が立ち上がる。米国に助けてもらう必要はない。そして自分達の国を守る最低限の力は、しっかり蓄えておくべきである。私達は、よその国には行かない。軍事力を互いに持って戦い始めたら、地球はいずれ破滅する。核兵器は今や、米国、ロシア、中国、英国、フランス、イスラエル、パキスタン、インドなど世界のあちこちにある。それらが一度に使われたら、地球はなくなってしまうだろう。そんな事を、人類が望むはずはない。それゆえ、そんなことは決してやってはならない。」

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