北朝鮮は戦争の準備をしている?

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北朝鮮の金正恩第1書記は、朝鮮戦争休戦協定の調印か62周年に合わせた朝鮮人民軍の空軍演習について、これは「米国と韓国との戦争に向けた準備である」と指摘した。

北朝鮮東岸の港町・元山市近郊の葛麻飛行場で行われた空軍演習には、金第1書記が視察に訪れ、朝鮮人民軍の李永吉(リ・ヨンギル)総参謀長も同行した。李総参謀長は、朝鮮半島は現在、その規模で65年前の紛争に劣らない戦争の瀬戸際にあると発表した。また総参謀長は、「嘘」と「戦争ヒステリー」を引きこしているとして米国と韓国を非難した。

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米ジョンズ・ホプキンス大学は、衛星写真の分析を基に、北朝鮮が弾道ミサイルの発射台の近代化を完了したとの見方を表した。なお、ジョンズ・ホプキンス大学の専門家たちは、ミサイル発射準備の兆候はみられないとしている。一方で韓国は、朝鮮労働党創設70周年と関連して、北朝鮮が長距離ミサイルを発射する恐れがあり、それに伴って、朝鮮半島における軍事的緊張が先鋭化するのではないかと危惧し、「戦略的な挑発」が行われるのではないかと予測している。ロシア科学アカデミー東洋学研究所の軍事専門家ウラジーミル・エフセエフ氏は、南北の軍事力を比較した場合、北朝鮮が朝鮮半島で敢えて紛争を挑発することは考えにくいとの見方を示し、次のように語っている。

「韓国の軍事ポテンシャルは、北朝鮮よりもはるかに大きい。北朝鮮には、攻撃的な軍事行動を起こす用意は一切ない。これは装備や軍人の数でも明らかだ。もし紛争が発生した場合、北朝鮮はただ対処を余儀なくされるだけだろう。公式には、北朝鮮の兵士は約120万人だが、実際に軍に勤務しているのはその半数超の70万人で、韓国軍の兵士の数とほぼ同等だ。その他の北朝鮮の軍人たちは、豚を飼育したり、魚を捕ったり、鉱山などで働くなど、民間の活動を行っている。すなわち、事実上ほぼ無料の労働力として使われている。その他にも北朝鮮では、戦闘行為を行うための航空機や戦車などが不足している。無人航空機の数は極めて限られている。さらに北朝鮮は、海軍のポテンシャルでも韓国より著しく劣っている。そのため私は、北朝鮮が積極的に攻撃に出る可能性はないと考えている。しかし北朝鮮は、防衛の準備はしている」。

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