アボ氏は、空港においてできるだけ人気のない隅に「住んでいる」。そこは、東京行きのアエロフロート便が出発するターミナルDに直接通じる入り口で、柱と大きな広告スタンドに隠れた部分だ。椅子が無いので、出発客達の過剰な関心からも逃れることができる。
リア・ノーヴォスチ通信記者が、日本語で彼に話しかけたところ、警備員が近づいてきて、待合室の場所に戻るよう幾度か求めた。そのやり取りの合間に、アボ氏は、記者の質問に短く、次のように答えてくれたー
「警察は、こうした事をやめるよう頼んでいる。なぜなら、国籍の問題に影響を与える可能性があるからだ。」
マスコミ情報では、アボ氏は36歳で、モスクワの「シェレメチェヴォ」空港の所謂「無菌ゾーン」に今年の5月末から「住んでいる」。ロシアのテレビ局NTVのインタビューに応じた際、彼は「自分がこうした行動をとっているのは、政治的な理由によるものだ」と説明した。彼の言葉によれば、アボ氏はジャーナリストで「真実でないことを書くよう強いられたため、もう日本には戻りたくない」と述べ、ロシア国籍取得への援助を求めている。