アナリスト:米国はシリアの政権交代のために「イスラム国」を利用した

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米国防情報局の元長官が最近、米情報機関はシリアでイスラム過激派の活動が活発化していることを知っていたと発言した。地政学アナリストのエリック・ドレイツェル氏は、ラジオ「スプートニク」のインタビューで、米国はシリア政府を転覆させるためにイスラム武装勢力を使用したとの見方を表した。

ドレイツェル氏は、米国は2011年からシリアで政権を交代させるための政策をとっているが、この政権交代に関する路線は、リビアで展開したようなシナリオにそって発展しなかったと指摘し、次のように語っている。

米軍元諜報長官:米政権はイスラム国誕生を故意に阻止しなかった - Sputnik 日本
米軍元諜報長官:米政権はイスラム国誕生を故意に阻止しなかった
「米国はリビアでカダフィー政権を転覆させるために自分たちが管理化においていたアルカイダの関連組織やその他の過激派グループを利用した。米国はこれらのグループを空から支援した。しかしシリアでは政府が持ちこたえ、4年以上も戦い続けることに成功している。そこで米国は自分たちの政治的目的を達成するために新たな手段が必要となった。これらは全てアサド政権を打倒するためのものだ。これを証明する米国の軍事諜報文書がある。米国は『イスラム国(IS)』が成長していることを2012年の時点で知っていたが、それを阻止しようとはしなかった。この過激派組織をシリアで利用することに期待していたからだ。なお米国の戦略は今も変わっていない」。

ドレイツェル氏は、シリア紛争ではトルコの役割が高まり続けていると述べ、米国はトルコが参加することで得をしたと指摘している。またドレイツェル氏は、トルコがシリアでの紛争に直接軍事的に参加することが米国には必要不可欠だったと述べ、その理由は、緩衝地帯という名目の無人地帯を確立するためだと指摘し、次のように語っている。

「米国は、自分たちが管理下に置いている反政府勢力の中心地をつくるためにシリア北部に安全な場所を構築しようとしている。トルコもシリア北部に独自の目的を持っている。それはクルド労働党に対する抵抗を強化することなどだ。これら全てが紛争を拡大し、強めている。米国はアサド大統領を厄介払いするだけでなく、米国の一存でシリアを建て直すことを望んでいる。これを米国もトルコも必要としている。『IS』との戦いは、自分たちの行動を正当化するための素晴らしい口実となっている」。

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