雌のサイ「ホープ(希望)」は、南アフリカのクワズール・ナタール州にある野生動物公園でサイの角を狙う密猟者に撃たれて負傷した。
サイの角は、装飾品や医療の材料市場で高値で取引されている。
密猟者たちは「ホープ」が倒れた後、角を取り出した。その際に「ホープ」は深い傷を負い、骨は砕かれ、事実上、残ったのは軟組織だけとなった。
プレトリア大学で野生動物の手術を専門としているヨハン・マレ氏によると、「ホープ」が突然意識を取り戻したため、密猟者たちは2本の角のうち1本しか抜くことができなかったという。
手術を担当したマレ氏は、「移植のためにゾウの皮膚を使用することにした。なぜならゾウの皮はサイにとって一般的な習慣である摩擦に耐えたり、組織を固定するために使用した鋼のボルトや繋ぎ目などを支えることができると期待したからだ」と語った。
CNNは、「ホープ」は立派に手術に耐えたと報じた。
CNNによると、南アフリカではサイの角が癌の治療に効果があるとの情報が広まったことを受けて、最近、密漁によるサイの死亡数が記録的なものとなっている。昨年だけでも密猟者によって1200頭が殺された。