ブレント石油の10月先物取引価格は21日、0.94%安の1バレル46ドル18セントに、またWTI石油の10月先物取引価格の値下げ幅はそれより大きい1.02%安の1バレル40ドル90セントとなった。
安値を誘引しているのは依然として市場に残存し続ける供給過多。石油輸出国機構(OPEC)の主要参加国は採掘量を高いレベルから下げようとしていない。シテイグループのアナリストらはこの傾向が続けば、1バレル32ドルもありうると予見している。
米エネルギー省は19日、8月14日に備蓄が完了した国内の商業用石油備蓄が予想に反して260万バレル増の4億5620万バレルにまで達したことを明らかにした。アナリストらは逆に77万7千バレル減を予想していた。
ブルームバーグはCMCマーケッツの上級アナリスト、リック・スプーナー氏の発言を引用し、「近未来、需要が供給過多をカバーすることは期待できない。価格への圧力を回避するには採掘縮小しかない」と報じている。