世界の航空機製造大手各社、米国のボーイングや欧州のエアバスなどが、制裁にも関わらず参加し、その展示品もこれまで通り最大規模のものとなる。欧州は新型遠距離航空機A350 XWBを出展。ロシアの民間航空会社は遠距離航空機Sukhoi Superjet-100および開発中の中距離飛行機МС-21に関する契約調印および覚書交換をもくろんでいる。
今年も例年通り、多くの契約が結ばれる見込み。うちの大半は、2年前と同様、ロシア企業同士の契約となるだろう。2年前のMAKS-2013は、212億ドルという契約総額で記録を樹立したが、今年もこれを下回ることはないだろう。ここにおいて制裁はロシア企業にはプラスにしか働かなかったのである。輸入品が得られないことの結果、自前の開発品、製品が増えた。
サウジアラビアやヨルダンも米国やその同盟国のロシアに対する意見を共有してはいないようだ。MAKS-2015にはサウジのサルマン国王、ヨルダンのアブダラ2世国王が参加する。前者は以前からロシアの戦術機動ミサイル複合体「イスカンデルE」輸出版取得に意欲を示している。後者ではすでにロシアの対戦車グレネードランチャーRPG32が製造されており、おそらく同国にはロシアとの軍事産業協力をさらに広げる計画がある。
またイランのスルナ・サッタリ副大統領もMAKS-2015を訪れる。ロシアの地対空ミサイルS300供給に関する何らかの提案がなされるものと見られている。また、今年はチェコ代表団が初参加する。
「空の部」が祝典の見世物となる。航空機81機がフライトを行う計画。伝統的に、8つのパイロットグループの演舞飛行がハイライトだ。具体的には、ロシア空軍、DOSAAF(志願制独立社会・国家統合体)、ロシアおよびラトビアの2つの民間航空ユニットが演舞を披露する。ジューコフ上空で最新式国産戦闘機MiG-35CやSu-35Cを目撃できる。第5世代戦闘機T-50のプロトタイプのお披露目も予定されている。ヘリKa-52「カトラン」の海洋版も初披露される。
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