6月の貿易高は2%増えたが、経済専門家らは「一月だけの数値では余りに説得性がない。(楽観的観測のためには)もっと長い期間のデータを基礎にすべきだ」と指摘している。なお新聞「Financial Times」報道では、IMFは、一年を総括した世界経済の伸び率を3,5%,と見ている。
世界貿易機関(WTO)の主任エコノミスト、ロバート・コップマン氏は、同新聞のインタビューの中で、次のように述べている-
「今年前半の結果は、喜びのないものだった。世界貿易の落ち込みは、欧州経済がなかなか立ち直らないこと、中国経済の成長スピードが鈍くなったことの反映だ。中国が、輸出優先から国内需要に目を移し始めたことも、貿易構造に影響を与えた。
それ以外に、米国が純粋なエネルギー輸出国に変わったことで、この国の多くのメーカーが、グローバルサプライチェーンを縮小し、仕事場を近隣あるいは米国内に移すこととなった。」