オーストリア警察は、事件はノイジドリ居住区とパルンドルフ居住区の間の車道で起きたものと確定。警察は遺体の数について「数十体」と発表している。
オーストリア警察は27日、不法移民の運んだ3人の運転手を拘束した。そのうち1人はトレーラー車に34人の難民を乗せ、オーストリア北東部ニーダーエスターライヒ州のブルック・アン・デル・ライタ地区でセルビアからの越境を行なったことを自白した。
警察の発表では「難民の中には10人の児童が含まれていたが、これらの難民をドライバーは車道に放置した。自白によれば、難民らは事実上、息が出来ないトレーラーの車内に押し込まれていた。ドライバーは難民らの再三の要求にもかかわらず、セルビアの国境からオーストリアまで休憩を取らずに走り続けた。」
27日、オーストリアでは西バルカン諸国会議が開催されており、ここでは東欧を通過してEU諸国へと入る難民問題が議題に挙げられていた。
この会議の枠内でセルビアのアレクサンドル・ヴチチ首相は演説にたち、セルビアは難民に対して国境を閉じることは決してしないと断言し、EUは危機的状況に瀕した場合のプランを策定せねばならないと語っていた。
こうした一方で、オーストリアのセバスチヤン・クルツ外相は、現在の状況ではEUの難民受け入れ政策の主要要項は機能していないと語った。
4月20日、EU諸国の内務相、外相らは、欧州委員会のアブラモプロス欧州委員(移民・内務担当)の提案した地中海における不法移民問題の調査措置案を承認。この案は、密輸業者に使用された船の拿捕、殲滅に「体系的な尽力」を行い、「保護を必要とする市民の非常事態での移動メカニズム」を見込んでいた。