「古代の遺物への攻撃は、組織的になっている。これは、西洋文化の一部だけでなく、文明全体の発祥地を破壊しようとする試みである。歴史そのものの破壊である」とシモンズ氏。
特に被害がひどいのはユネスコの世界遺産に登録されているパルミラの古代寺院群だ。
「私たちの主な目標は、研究者や教授だけでなく、普通の人の意識を高めるために、データベースを作成することだ」とエリン氏。同氏とユネスコ、さらに世界の多くのパートナーが協力して実施しているプロジェクトは、軍事行動がとられている中東諸国に焦点を当てたものとなっている。
2016年、考古学者らは、中東全体の様々な場所に5000台の 3D-カメラを送り、破壊行為やテロリストによって脅かされている歴史的建造物や遺物をデジタル技術で維持しようとしている。