昨日ロシア外務省は、9日、米国側のイニシアチブにより、ロシアのラヴロフ外相と米国のケリー国務長官の電話会談が実施された、と発表した。
ラヴロフ外相によれば、ケリー長官は、アサド大統領に対するロシアからの支援をめぐる風説への憂慮を示した。
「彼もまた、アサド政権の対テロ作戦を支持すればイスラム国を強化するだけだ、イスラム国は自らが必要とする武器、金その他でより強大化してしまう、との奇妙な思考を示した。これは全く逆立ちした論理であって、都合の悪い政権を転覆するのにテロリストらを使おうとする試みに過ぎない。それは言語道断だと考える」とモスクワの記者会見で、ラヴロフ外相。
「非合法なことをやっているとか、イスラム国を強化しているとかと声高な非難が我々に寄せられているが、米国が先陣を切る空軍連合のやり方をよく見てほしいと私は言いたい」とラヴロフ外相。
「この重大極まる対テロ戦線ですべてのプレイヤーを結集させることは、もしダブルスタンダードを脱却し、国際法と国連安保理の調整力を通じてそれを行うならば、十分に可能なことだ」とラヴロフ外相。
ラヴロフ外相によれば、ロシア軍は久しくシリアに入っており、そのプレゼンスはシリアへの武器の供給を理由とするものであるが、彼らは軍事行動には全く参加していない。
「ロシア軍はシリアに入っている。長年シリアにいる。そのプレゼンスはシリアへの武器供給にちなむものであり、武器供給はイスラム国その他のテロ組織と戦うことを基本的な任務としており、ロシア軍がシリアにいるのは、シリアの軍人がそうした武器の使用に習熟し、対テロ作戦でそれを使えるようにするためだ」とモスクワの記者会見で、ラヴロフ外相。
ラヴロフ外相は、ロシアの飛行機はシリアに対し、「合意に基づき軍用食料や人道支援を送っている」と述べた。