チタン製の人工肋骨は豪州企業Anatomicsが豪州国立学術基礎研究統合体(CSIRO)と合同で作成したもの。
骨と骨があまりに離れており、それらの「複雑な幾何学」のため、54歳男性の移植手術は、通常の方法では困難が予想された。いま医学で使われている通常の人工器官では患者に必要な稼働性が達成できない恐れがあった。さらに、プラスチックのインプラントでは、次第に形状と柔軟性が失われると考えられた。
CSIROの3D プリンター専門家アレックス・キングスベリ氏によれば、3D プリンターで肋骨を作るのは従来方法より遥かに効率的だった。しかも患者の残りの肋骨をもとに作成され、強度もそれにふさわしいものとなった。
手術を担ったホセ・アランダ医師によれば、手術は成功した。3D プリンター製器官は手袋のようにぴったりはまった、と同医師。
術後は12日間経過を見守り、良好ならば退院となる、とのこと。