リョスカでは大量の移民が検問なしに流入し続けていることから、国境に数十人の兵士が機関銃を持って立ち、その近くに軍の乗用車が待機している。
ハンガリーでは9月15日にかけての深夜、難民および国境に関する法案が発効する。同法案は先週議会を通過したもので、国境を違法に通過した者は犯罪者と見なされ、禁固刑に処せられるか、国外追放の処分を受ける。
国を越えようとして、その壁を破損した場合も犯罪と見なされるほか、不法移民の国境越えに介助した者への刑罰も厳格化される。
こうした一方で現在、すでにギリシャ、マケドニアとセルビアを横切ってハンガリーとの国境へ移動する数千人の移民についてはその処置はきまっていない。だがこれらの移民の波は9月15日までにハンガリーの国境を越えるのは間に合わないだろうと見られている。目撃者の話ではギリシャでは島にトルコからの難民が集まっているが、ギリシャは難民らに対し、無制限で自国内を通過させている。ハンガリーのリョスカを通過する難民らは、自分たちの後からこれよりずっと多い難民が移動していることを明らかにしている。
現在、警察が行なっている国境警の機能を軍に移譲させる問題については9月22日のハンガリー議会の審議を待たねばならない。
2015年初めから数えてEU圏に流入した移民はおよそ50万人に及んでおり、その数は毎週数千人単位で増えている。欧州委員会は現在の移民問題を第2次世界大戦以来の危機とする声明を表している。