深海の熱水噴出孔付近の微生物が調査された。熱水噴出孔付近では、岩石が熱水に触れ、電流が生じている。これをガラス電極の上に置き換え、0.3ボルトの電圧をかけ、反応を調べた。
8日間で菌の数は2割増え、栄養となる糖分も作られた。これにより、この細菌が化学合成だけでなく微弱な電気によってもエネルギーを得ていることが分かった。
研究を率いた理研の中村龍平氏は語る。「光が届かず、利用できる化学物質もない場所で、新たな生物圏が存在する可能性を示すものだ」。
今回の発見は地球および地球外の生命の進化史研究全体に影響を与える可能性をもつものだという。