北極海航路はスエズ運河ルートに代わるものとなる

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ロシア大統領顧問で気候変動問題担当大統領特使を務めるアレクサンドル・ベドリツキイ氏は「北極海航路を使った貨物輸送の利点は、外国で理解されるに違いない」と確信している。

ベトリツキイ氏は、現在北極海航路を通じて運ばれている貨物は年400万トンだが、潜在的に可能な量は、1億トンに達すると考えられる」と指摘し、次のように続けたー

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「しかしロシアには今のところ、そうした量の荷物を受け入れることはできない。それゆえ我々は、アジアから欧州へ、そして欧州からアジアへと貨物を輸送する動脈である、スエズ運河ルートに代わるものになるよう努力するだろう。

気候温暖化と氷山の縮小により、北極海を砕氷船の先導なく航行できる時期が長くなっている。もっともロシアは、冬の時期も、砕氷船団を使って貨物輸送を保証できる。現在、北極海ルートに監督・管理の目が向けられ、インフラの一部が再建され、1990年代に捨て置かれ荒れていた港に新しいターミナルが建設されるなど、多くの事が成されている。

北極海ルートを使った貨物輸送は、発展してゆくだろう。なぜなら、他のルートにくらべ優れた点が、国外でも認識されるに違いないからだ。現在シンガポールや韓国、日本、中国そしてインドなど多くの国々が、北極評議会の監督役としての活動に関心を示している。

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北極海航路を使った貨物輸送で主力となりえるものの一つは、原子力艀輸送・コンテナ船「セヴモルプチ」だ。現在この船の改良作業が続けられている。「セヴモルプチ」は、1メートルの厚さに氷が張った海を航行でき、積載量300トンの艀74あるいは1328のコンテナを運ぶことができる。この特殊船は、原子力発電装置を載せたロシアで唯一の砕氷輸送船だ。1988年から、この船は、国際的にも国内的にも北極海ルートを航行してきた。2000年代は、長らくムルマンスクに係留されていたが、2013年になって、この船を「復活される」決定が下された。2016年、つまり来年からは再び働き出すはずだ。

エコロジー問題に関して言えば、ロシアは北極開発に当たって、これをまず第一に重要なものと捉えている。ロシアによる北極開発は、エコロジー的要求に応えることを優先した新しい原則の上に立って行われている。北極開発の仕事には、環境保護組織が参加しており、彼らは、欠点を指摘したり、勧告を行ったりしている。しかし国際的な環境保護団体『グリンピース』が出すような、極端な要求には疑いを持っている。彼らの行動を分析し始めると、多くの場合、彼らが全く別の目的を持って活動しているとの結論に至ってしまう。『グリンピース』が『競争相手と戦うための道具』として利用されている可能性も否定できないと思っている。」

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