イラン人政治学者でテヘラン大学米国研究調査学科の専門家、フアド・イザディ博士はこれについてラジオ「スプートニク」からのインタビューに答え、ロシアの国連安保理決議案が阻まれたことでシリアにおけるロシア、イランの軍隊と西側の連合軍との協調行動は実現が怪しくなったとし、次のように語っている。
「米国政府が関心があるのはアサド政権の交代だけだ。だから最短期間でシリア問題を解決する気が全くない。もし米国にその気があれば、まず最初にこの地域における自国の同盟国とともに行動し、ISのテロリストらへの支援を断ち切るくらいのことはしたはずだ。だが我々は、ISのテロリストらが他の集団からも未だに国外からの資金を受け取っている現状を目にしている。
このことから言えるのは、米国にはシリア危機を政治的方法で解決する気ができないということだ。イランとロシアがシリア危機がこの先拡大せぬよう積極的に阻止し、地域のテロリストらを中和化しようとしている間に、米国はこうした行為を『悪意を持って』受け止めている。実際にロシアは米国にはまぶしいライバル扱いされている。シリアの無実の市民は毎日殺され続けている。この死はまさに米国の無慈悲な外交政策によってもたらされているのだ。」