動物園同士は動物を交換しあうことをよくする。目的のひとつは遺伝子多様性の維持だ。つまり、近親交配の回避である。2014年の一年だけでモスクワの動物園はデンマーク、ポーランド、フィンランド、エストニア、フランス、ドイツにそれぞれ黒カモシカ、ユキヒョウ2頭、ダゲスタンヤギ、ゴリラ、渦状角ヤギとターキンを贈った。
モスクワ生まれの黒カモシカ(オス)はデンマークの動物園を第二の故郷とした。その動物園には頭数余りの個体は殺処分ののち公開解剖される慣行がある。コペンハーゲン動物園の広報は、この個体はとても健康であり、公開解剖されることはない、としている。