イタリアではレポート発表とともに肉の需要が20%も縮小した。企業らは「このパニックは狂牛病のときと比較できる。当時も市場には大きな打撃だった」と語っている。ただし、狂牛病のときは伝染病が去れば、消費者は元の習慣に戻ったが、今回は全く異なり、専門家も指摘するように市場もショックからすぐに立ち直ることはないだろう」という見方をあらわしている。
とはいえ、イタリア人は食習慣に関しては非常にコンサバだ。このことがイタリアで取引高の320億ユーロを占め、18万人が従事している食肉生産セクターの企業には一縷の希望となっている。
肉の脅威に関連し、海草や昆虫、様々な人工食品を売る「オータナティブ・フーズ(代替食品)」の供給者らは活気付いた。こうした食品(ノーベル・フーズ)の販売許可をストラスブールの欧州委員会は各国に出すことになる。
ベルギー、オランダ、デンマーク、英国では昆虫のうち数種は食用が許可された。イタリアでは昆虫はプロテイン源としてであれば、バイオサプリメント、畜産学では認められている。
WHOが発表する発がん性物質を含む食品には赤肉以外にコーヒーやマテ茶なども入っている。