本大会、ブレイブ・ブロッサム(勇敢な桜)と呼ばれる日本代表チームは、大躍進を見せた。日本代表は史上最高成績である10位につけた。日本国内はこの成績に熱狂した、などと言うのは、何も言わないことに等しい。誰もがラグビーの試合に釘付けだった。次回の2019年大会は日本で開催される。日本は世界ラグビーに多大な貢献を果たそうとしている。
ロシアラグビー連盟のシニアマネージャー、ワレーリイ・ダヴィドフ氏は次のように述べた。
「今大会における日本の活躍は大反響を呼んだ。次の大会が日本で開催されるとあって、日本は相当準備してくるだろうと誰もが期待していた。しかし今大会で彼らが成し遂げた大成功は、誰にとっても大サプライズであった。グループリーグの第一戦、日本はラグビー世界最強国の一角である南アフリカを下した。誰もが虚を突かれた。まったく予想外の結果だった。サモア相手の第二戦にも勝利し、日本はグループ首位に立った。こうして日本は、自らが世界のいかなる強豪国にとっても深刻な好敵手となりえるということを示してみせた」
「日本ラグビーの力強い後ろ盾が政界にいる。元首相で日本ラグビーフットボール協会名誉会長の森喜朗氏だ。氏はあるときのロシア訪問で、ラグビーを学校のカリキュラムに入れてはどうか、とのロシアの提案を絶賛してくれた。どうやら氏はそれに成功したようだ。統計によれば、日本におけるラグビーの競技人口は12万5000から13万人を数える」
森元首相の次の言葉は有名だ。「ラグビーでは、ひとりの人間がスターになることはできない。ひとりは皆のために、皆はひとりのためにプレイするのだ」。また日本には単純にラグビーを広めるだけでなく、あらゆる人にプレイでき、より親しみやすい形に競技を変形する人もいる。澤田智洋氏は「イモムシラグビー」を発明した。健常者も障碍者もともにプレイできる、ラグビーの亜種だ。ルールは簡単。競技者は特殊な「まゆ」を着込み、這って移動する。使っていいのは手のみ。既にファンは数百人いる。プロのラグビー選手の中にさえ、進んでこの競技で腕試しをする人もいる。もしかしたらいつの日か、この変形ラグビーがパラリンピックの種目となるかも知れない。それに反対する人などいるとは思えない。