代表団長のヴェルナー・ランゲン氏によれば、南シナ海はベトナムだけでなく、ASEAN諸国の多く、そして地域外の大国にとっても問題である。この件についてEUは、「南シナ海におけるあらゆる対立は、1982年の国連海洋法条約をはじめとする国際法にもとづき、平和的手段によって解決されねばならず、また、航行の自由が保証されねばならない」という立場を固持している、とランゲン氏。またランゲン氏は、現在やはりベトナムを訪問中の中国の習近平国家主席との会談で、南シナ海問題の平和解決への道のりについて議論することへの期待を示した。
代表団の一員、リチャード・アシュワート氏は、EUは南シナ海紛争の平和的解決を強く望んでおり、それが世界の他の地域における同様の紛争にとっての見本になるよう期待している、と述べた。「ASEAN諸国その他の関係諸国から、より積極的な協力が受けられるよう望んでいる」とアシュワート氏。あわせてアシュワート氏は、欧州委員会は南シナ海情勢をG7サミットの議題に含めるよう強く求めていく、と述べた。
またアシュワート氏は、中国の造成した人工島周辺12海里への米国船の侵入が国際法に則ってなされるなら、欧州議会はこれを肯定する、と述べた。