共同通信によれば、委員会の田中俊一委員長は13日、馳(はせ)文部科学相に勧告文を直接手渡した。勧告文によれば、「もんじゅ」の運営者である日本原子力研究開発機構(JAEA)は安全な作業を保障するために必要な資質を備えておらず、「不適切」と書かれている。
毎日新聞によれば、「もんじゅ」は通常の原発より特殊な技術が必要なため、原子炉の運営者の交代を要請した場合、原子力機構に代わる新組織を見つけるのは難しく、原子炉自体が閉鎖に追い込まれる可能性もあると指摘している。
「もんじゅ」の原子炉は出力280メガワット。1995年8月から稼動開始したが、4ヵ月後の12月にすでに二次冷却系配管室で漏洩事故が生じている。原子炉は14年の空白期を経て2010年5月再稼動されたが、同年8月、原子炉に3トンもの重さの装置が落下し、再び停止された。
2013年9月、大型台風によってシステムに不具合が生じ、システムは原子炉についての情報をオペレーターへと自動的に送信した。これと同時に台風で起きた地滑りで原子炉から2.5キロ離れた場所を走る、原発につながる唯一の自動車道が遮断されたため、核施設への交通機関の乗り入れが行えなくなった。