ウォールストリートジャーナル:ISはリビアに軍事基地を創設

© AP Photo / Manu Braboリビアのシルト市
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テロ組織「イスラム国(IS)」はリビアへのプレゼンスを強化し、地中海に臨むシルト市に軍事基地を新規建設した。リビア諜報機関の情報として米メディアが伝えた。

ウォールストリートジャーナル紙によれば、ISは今年、リビアの政治危機に乗じて、シルトにおける人員を200人から5000人に激増させた。イスラム主義者の影響力がリビアで高まる前提条件をなしたのが、カダフィ政権の転覆と、それに引き続く様々な政治勢力・部族グループ間の紛争である、とウォールストリートジャーナル紙。

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ISが支持者らにリビアへの移動を呼びかけて以降、この数週間、外国人戦闘員のシルトへの流入が増加している。ISはシリア・イラクで戦ったリビア人戦闘員らを祖国に送り返しているという。

リビア当局によれば、シルトに隣接する新たな油田、石油加工工場がISに掌握されるのも時間の問題という。地域軍事諜報部長のイスマイル・シュクリ氏によれば、ISの最終目標はイタリア攻撃だという。

ニューヨークタイムズ紙によれば、ISは既にリビアの地中海沿岸部、アブグレイン市からノファリア市まで、およそ150kmを支配している。西側特務機関の意見では、テロリストらシルトをシリア・イラクから追い出された場合の呼びの基地として利用する可能性がある。

「ISのリビア支部が何よりの不安の種だ。ここを中心に、彼らは自らの影響力を北アフリカ全域に広げていくのかも知れない」。米国防総省のパトリック・プライアー諜報局主任分析官が述べた。

リビアにおけるIS対策は一筋縄ではいかない、とニューヨークタイムズ紙。カダフィ退陣後、リビアには実効的な政府がなく、数多くの組織がイスラム主義者とではなく自分たちの間で戦っている。また、近隣諸国はあまりに脆弱で、軍事的な侵攻を行える状態にはない。

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