同機はフランクフルトからベオグラードへ向かっていた。事件はオーストリア上空で起こった。犯人はヨルダン出身の米国人。「ドアを開ける」と脅迫し、長い間取っ手に取り組んでいたという。
この乗客をなだめるのに、ロシアのハンドボール選手アレクセイ・ラストヴォルツェフ氏(セルビアのクラブ「ヴォエオヴォジナ」)が一役買った。
「フライト中、トレーナーのところに添乗員が来て、乗客の一人がパイロットに訴え、非常口を開けようとするので、助けてほしいと要請してきた。トレーナーと一緒に彼をビジネスクラスに引き連れ、到着まで監視した」と37歳のスポーツマンは語る。
同選手によれば、犯人は最初から挙動不審だった。二度にわたり立ち上がろうとし、常に窓を見ており、手が震えていたという。「目の色を見ると、あまり健康ではないようだった。何があったかは知らないが。結果的に無事着陸し、セルビア警察が来るのを待って、身柄を引き渡した」という。