来年は主に2つのネガティブなトレンドがある、とラガルド氏。まずは連邦準備制度(米中銀)の段階的利上げ。そして中国経済の停滞である。
「これらは、来年の世界的成長が落胆すべきものに、またむらのあるものになることを意味している」。
世界経済鈍化の追加的要因は、原油等の価格低下、特に、世界の多くの経済主体が依存している石油の価格下落である。加えて、金融部門がいまだに脆弱な国が多く、途上国市場に金融リスクが高まっていることが上げられる。
ラガルド氏によれば、米中銀の金利引き上げは、途上国の金融システムを困難にするばかりだ。融資の価格は上昇する。全体として、金融市場はかつてより米中銀の利率引上げへの準備がよくできてはいるが、打撃を耐え切る能力には確信が持てない、とラガルド専務理事。