中国人専門家、アジアのパワーはアンバランスとする米レポートは客観性を欠く

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19日、米戦略国際問題研究所(CSIS)が、アジアにおいて変化し続けるパワーバランスが米国の国益にかなっていないとのレポートを発表したことについて、ラジオ「スプートニク」は中国国際調査研究所、南太平洋調査センターのチェン・シシュン所長にインタビューを行なった。

以下、コメントをご紹介したい。

「私は、『アジア太平洋地域のパワーがアンバランスになれば米国の国益にはかなわない』とするレポート作成者のアプローチには同意しない。地域のいかなる状況発展もその安定と発展に貢献するものでなければならず、米国などどこかの特定の国の国益に答えねばならないものではないからだ。

アジアのパワーバランスは米国には不利 - Sputnik 日本
アジアのパワーバランスは米国には不利
全体としてアジア太平洋地域の状況は現在、良好だ。これは特に中国の外交政策努力によるものだ。中国の国力の伸張はすなわち平和の力の伸長だが、これが発展することで世界全体の発展に寄与している。こうしたなかで中国は米国に対し、アジアインフラ投資銀行ないしシルクロード経済ベルトのイニシアチブへの参加を許している。中国のスローガンは「共に勝ちとり、より多く勝ち取ろう」であり、言い換えればアジア太平洋地域の変化はアジアの諸民族の利益に叶うというものだ。これに加え、アジア地域は世界の経済発展の機動力という独自の役割も抱えている。中国を初めとするアジアのいくつかの国が経済交代の圧力を蒙っているにもかかわらず、全体としては安定と発展の傾向がキープされており、こうした傾向は米国にも必ずや利益となるものだ。私はまた、米国がアジア太平洋地域の発展に建設的役割を演ずることを期待している。これは現時点ではなされておらず、米国は依然としてこの地域での軍事演習を行なっている。南シナ海に最小限度の安定が確立されたとたん、米国はそこで事件を煽動している。軍艦を覇権し、日本、フィリピンに対中関係を白黒つけさせようとしている。こうした行為は地域の安定に貢献しない。今回のレポートは、地域情勢が特定の国の利益に叶うかどうかを問うのではなく、アジア太平洋地域に対する客観的な評価を出せたはずのものだ。

アジア太平洋地域における米国の軍事プレゼンスの強化に関しては、私は地域諸国はそのプレゼンスを歓迎しており、中国もこれに反対はしていない。だが、いかなるプレゼンスも平和と安定に寄与するものでなければならない点は強調したい。米国のプレゼンスが破壊的な役割を持つものであれば、万人がこれに異議を唱えるだろう。

米国が建設的役割を担うよう期待したい。軍事力の強化が安定を損なうものであっては決してならない。アジア太平洋地域の現状は非常に安定しており、軍事力の強化の必要性はないと私は思う。」

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