ナスカ高原にかかれた謎に満ちた絵は16世紀半ばにスペインから大陸にやってきた航海者らによって発見された。当時、この絵は道路標識(ピクトグラム)のようなものだと考えられていた。同様の地上絵の発見が行われたのはすでに20世紀に入り、ペルー人考古学者トリビオ・クセスペよって1939年のこと。同年に歴史家のポール・コソクが飛行機から地上絵の撮影を行っている。
ナスカの地上絵とは、砂地の高原に70キロにわたって、動植物を表した30を越す巨大な絵だが、数百の抽象的な幾何学模様や1万3千にもおよぶ線によるこの絵は、今日学者らは、多くは宇宙からしか見ることができないと考えている。
ナスカの地上絵は、地球外の知的生命体にむけた地球と人類についての情報として金属盤に入れられ、無人惑星探査機「ボイジャー」に乗せて宇宙空間に打ち上げられている。
NASA代表らは、現在地球上にはこれらの形全体を写したカタログが存在していないととらえており、NASAはペルー政府との協力、合意に基づいて、この地上絵を撮影し、カタログ化するプロジェクトを立ち上げた。
考古学者と歴史家の間では、500年頃、高原に住んでいたナスカ文化の住人らがいかにして巨大な絵を描くことができたかについて、意見が一致していない。研究者らは地上絵がインディアンの生活の中で果たした役割について、様々な説を戦わせている。
今まで地上絵は一種の天文台か、星座を表したものという説も唱えられてきた。