「我々のもつ非常に強力な影響力は大した利益をもたらしてはいない。中東における我々の戦略的利益は低下している。同盟諸国のいずれも、無条件の支持を見せていない」。ウォルト氏は以上の様に述べ、さらに次のように続けた。
原油の価格下落と供給過剰で米国の中東介入の合目的性が疑問になっている。この20年の米国の「成績表」は、現実的な目標を設定し、それを達成することにかける米政府の能力を疑問視させる。
いま米国には、中東に具体的な敵もいなければ、信頼できる同盟者もいない。慣れ親しんだ軍事的手段でアクチュアルな問題を解決することは不可能だ。地域に必要なのは効果的な政治機関なのだが、それを創造することにかけては、米軍はあまり手練れではない。そのことはアフガンの経験に示されている。
ウォルト氏は以上のように述べた。