背景にはシリア政府と反体制派によるジュネーヴ交渉の停止がある。反体制派は「ロシアの空爆が交渉を破綻させる可能性がある」と訴えていた。
米国務省が発表したケリー長官声明には次のようにある。「シリアのアサド大統領政府軍はロシアの航空部隊の支援を受け、反体制派の管理下にある地域を攻撃し、数千人もの市民が住む地域を包囲している。これらは紛争を政治的にでなく軍事的に解決しようとする志向を物語るものだ」。
ロンドンでシリア支援国会合が開催されるに先立ち、ケリー長官は、シリア紛争についてロシアのラヴロフ外相と協議を行ったことを明かした。その中で、シリア和平の達成ならびにシリアへの人道支援の必要性に言及がなされた、とケリー長官。
ロシアは9月30日、シリア大統領の要請を受け、シリア領内の「IS(イスラム国)」に対するピンポイント攻撃を開始。この間にロシア軍は数百回の空爆を行い、ISのテロリスト養成キャンプ、司令部、武器弾薬庫などを殲滅。ロシア航空宇宙軍の支援により、シリア軍は空からテロリストらへの活発な攻撃を続けている。