メドヴェージェフ首相「対話か、それとも世界大戦か?」

© REUTERS / Michael Dalder メドヴェージェフ首相「対話か、それとも世界大戦か?」
メドヴェージェフ首相「対話か、それとも世界大戦か?」 - Sputnik 日本
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13日土曜日、ロシアのメドヴェージェフ首相は、ミュンヘン安全保障会議で演説し、西側諸国に対し、対決から協力へ移るよう呼びかけ、「冷戦」の再来を避けるか、あるいは「第三次世界大戦」を勃発させるか、選択を迫った。その際メドヴェージェフ首相は「世界の状況は、ますます劇的になり『冷戦』時代へと転がり落ちて行っている」と指摘した。

メドヴェージェフ首相は、欧州の状況について、次のような認識を示した―

メドヴェージェフ首相 - Sputnik 日本
「我々がいるのは2016年か、それとも1962年か?」:メドヴェージェフ首相「冷戦」時代への回帰を警告
「一つのまとまった大いなる欧州といったものは、これまでもなかったし、今もない。我々の経済、そして経済全体の発展ぶりは、大変弱々しい。中東や北アフリカの紛争は尖鋭化し、大量移民が崩壊をもたらしている。EUとロシアの関係は、損なわれてしまった。ロシアに対するNATOの政治路線は、相変わらず非友好的で閉じられたままだ。ロシアは、NATO全体にとっても、欧州や、米国やその他の国々それぞれにとっても恐ろしい脅威であると言われている。

現在、西側諸国は、ロシアに対し、積極的に封じ込め(抑止)ドクトリンを用いている。西側諸国による対ロシア制裁も、いかなる政治的成果をもたらす事はないだろう。制裁は又、経済面において、あらゆる国々にとって全く得策ではない。こうしたアプローチが続くならば、おそらく20年後も、世界は同じ問題を討議する事になってしまう危険性がある。最悪の場合は、そもそも何らかの話し合いができるのかどうか、言うのも難しい状況になってしまう。

テロリズムについて言えば、それは、現代のグローバルな脅威の一つである。すでにそれは抽象的な性格を失い、何百万の人々にとって現実となった。毎日、飛行機の爆発音が聞こえ、あるいはカフェで銃撃がある。以前は、それらは中東でのみ起きた事だったが、今や世界中で起きている。もし、シリアや他のホットポイントでの状況が正常化しないなら、テロリズムは、新しいタイプの戦争になり、世界中が戦場になるだろう。」

またメドヴェージェフ首相は、演説の一部を、ウクライナ情勢に割き「今も、ウクライナにおける紛争調整の最良の手段は、ミンスク合意である。まずキエフ当局を筆頭に、関係当事者すべては、この合意を守らなければならない」と強調した。

さらにメドヴェージェフ首相は、シリア情勢について、次のように述べた―「必要不可欠なことは、一つのまとまったシリア国家を維持し、宗派上の原則による国の崩壊を許さない事だ。なぜなら、そうしたシナリオは、中東全体にとって破滅的な結果をもたらすからだ。その意味で、ロシアと米国の軍同士の間の調整は、国連安全保障理事会で採択された決議実現にとって鍵を握る重要な意味を持つだろう。シリア政府と在野勢力との間の政治調整に向けた交渉開始には、いかなる前提条件も付けるべきではない。」

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なおメドヴェージェフ首相は、ミュンヘン安全保障会議での演説の締めくくりとして、特に「現代の挑戦と脅威は、ロシアと西側が公正な形で合同するための基盤になるべきだ」と強調し、ソ連と米国が核戦争の淵に立たされた1962年の秋「政治システムのいかなる対立も、結局は人々の命には値しない」と双方が理解した出来事に、会議参加者の注意を促し、次のように続けた―

「現在、我々が皆、あの時よりも、賢く経験豊かで責任感があると、私は信じている。イデオロギーという幻やステレオタイプが、我々を分かつ事はないと信じている。我々皆を脅威にさらしている挑戦の数々は、紛争の基盤ではなく、我々が合同し団結するための、我々に今後少なくともさらに70年間、穏やかな生活を保障する、公正で対等な団結のための基盤となるだろう。」

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