議員の1人は議会中に次のような声明を行なっている。
「この合意は外見も匂いも疑わしい。見た目は輝いているかもしれないが、少し押せば中身はぶよぶよだとすぐに判明するだろう。我々の尊敬する友人には議会を前に、人糞からキャンディーを作るまでに成り下がったと認める覚悟はあるだろうか?」
合意案には政治家のみならず、マスコミも失笑している。
リサーチ・アセスメント・ポータルの「ユーゴヴ(Ugov)」の世論調査では、英国民の大多数がEU離脱を希望という結果が出た。
「EUを捨てろ」運動の活動家、ジェック・モントゴメリ氏はRTテレビからの取材に対し、「EUに加盟することで英国一世帯あたりには年間平均で3000ポンドの利益があると言われてきた。ところがこれを証明する者は何もない事が判明したんだ」と語っている。
議会内ではこれから開始される改革をめぐって状況が白熱化している。キャメロン首相は閣僚らに対し、自身がEUとの最終的な合意締結にこぎつけるまでは、EU離脱ないし存続を争うキャンペーンへの参加を禁じた。議会内のEU懐疑派は、EU離脱に賛同する政治家らが言論の自由を剥奪される一方で、EU加盟の維持の利益を唱える首相の論拠がことあるごとに発表されるのは不公平だとして、不服を訴えている。