月曜日、国際組織「国境なき医師団(MSF)」は、シリア北西部のイドリブにある病院が破壊されたと伝えた。同組織のスポークスマンらは、病院攻撃は、アサド大統領に忠誠を誓う軍隊の仕業だと見ている。
これに対しトルコのダウトオール首相は「病院に命中したのは、ロシアのロケット弾だ」と主張している。なおモスクワ駐在のハッダド・シリア大使は「病院は、米軍機の攻撃により破壊された」と伝えている。一方、米国のライス安全保障担当大統領補佐官は「米政府は、シリアで起きた病院爆撃を非難する。しかしそれが誰の仕業か、正確に述べる用意はない」と述べた。
なおトルコ外務省は、声明の中で、次のように主張している―
「先日11日、ミュンヘンでシリア国際支援グループにより採択された停戦決定の後も、ロシアは、シリアで平和的に暮らす一般市民や学校及び病院に対する攻撃を続けている。我々は、国際法に矛盾し戦争犯罪である、そうした攻撃を断固非難するものである。もし彼らが、そうした行為を止めなければ、一層深刻な結果がもたらされることは避けられない。」
シリアでロシア航空宇宙軍が作戦を開始して以来、西側から、具体的な証拠による裏付けのない「ロシアはダーイシュ(IS,イスラム国)の戦闘員ではなく『穏健な』在野勢力や民間施設を空爆している)との非難が、たびたび浴びせられている。ロシア側は、そうした情報を何度も否定し「シリアにおけるロシア軍機の標的は、テログループに限っており、民間のインフラ施設ではない」と強く反論している。