ウクライナの支払要求額は630億ドル。そのうち最大を占めているのがクリミアがロシアに再編入されたことに対する賠償金。
クリミアのほかにもウクライナは、ロシアの「ガスプロム」に対しても支払いを要求している。ウクライナ国営「ナフトガス」は、ガスプロムはガス輸送費を完済しておらず、09年締結の契約による燃料供給は価格が高すぎると考え、未払い金と過払い金の返還を求めている。要求額は270億ドルに上る。
一方ガスプロムは、ガス供給は買い手が商品を受け取らなくても一定金額の支払いの義務が生じる「テイク・オア・ペイ契約」に基づいていると主張し、約320億ドルの未払い金の支払いをウクライナに求めている。
先週ロシアはロンドンの高等法院に、ヤヌコビッチ前大統領政権時代の2013年12月、ウクライナに行なった30億ドルの借款の回収を求めて提訴した。2年間の利息により負債額はさらに30億ドルは膨れ上がるものと見られている。