伝えられるところによれば、前の土日、2月27・28日、軍事科学アカデミーで会合が開かれ、そこでは「カラー革命」にどう対抗すべきかについて討議された。その際、新聞「コメルサント」によれば、ゲラシモフ参謀総長は、このテーマに関する報告演説をし、その中で、ハイブリッドな特徴を持つ現在の戦争の特質について語り「その不可分の一部であるのが、『カラー革命』であり、サイバーテロ、そして『ソフトパワー』のフォーマットで準備されたイベントだ」と指摘した。
ゲラシモフ参謀総長は、次のように報告している —
「『カラー革命』というものについて、ロシア国防省は、本質的に、国家クーデターであるとみなしている。それが、ハイブリッド戦争実施の一つの形である以上、それらには、通常の軍部隊では反撃できない。対抗するには、他でもない同様のハイブリッド的手段が必要不可欠である。」
このように述べたゲラシモフ参謀総長は、テログループに対する、外交的手段及びその他の非軍事的手段、さらには諸外国との協同行動を含んだ総合的な対抗例として、シリアでのロシア航空宇宙軍の作戦を挙げた。
「ソフトパワー」というのは、まず第一に、魅力的なイメージを創り出す事によって、相手を自分達の利益の軌道に自主的に引き入れる事で、強制や金銭をよりどころとする「ハードパワー」とは対照的なものだ。西側諸国は、そうした「ソフトパワー」を積極的に利用しているといってよい。彼らは、民主主義や人権といった価値観を世界中に広め、世界の幅広い世論を味方につけ、自分達の文化や消費的嗜好性に慣れさせている。