この日初めて参加したという初級のヴィクトリア・マルフィナさんは、モスクワ市内にある民族友好大学・言語学部の4年生。日本センターの日本語講座を受けている。
マルフィナさん「皆と話すのはちょっと恥ずかしいですね。大学で学んでいる英語よりも、日本語はずっと難しく、自分の語彙が限られていて何を話そうか困ってしまいます。地元はカルーガです。進学先を選ぶにあたって、モスクワなら日本センターで日本語が学べることを知っていましたから、それもモスクワへ出てくる決め手になりました。今年、大学院に進学します。将来、できれば日本の会社で働きたいです。」
上級テーブルに座った参加者の声も聞いてみた。IT会社でプログラマーとして働くアンドレイ・ノヴィコフさんは、大学時代も含めて6年程日本語を勉強している。仕事で日本語を使う機会はないため、日本語はもっぱら趣味として学習している。日本語能力試験N2(5段階中、上から2番目)を持っているが、「自分にはN2にふさわしい会話能力がない」と謙遜する。日本には二度旅行したことがあり、新潟の自然の美しさに感銘を受けた。「東京よりも静かで綺麗」だということだ。
ノヴィコフさん「ラマーシュカがあるのは本当にありがたいと思います。1ヶ月に1回のこの機会が、僕にとっては唯一、皆と日本語で話せるチャンスですから。仕事の都合がついて、かつ登録に間に合えば、もちろん今後も参加したいと思っています。例えば今回のラマーシュカはロシア人の登録が募集から1日で定員に達し、終了してしまいました。」
ノヴィコフさんだけでなく、ロシア人参加者の多くから、ラマーシュカは日本語を学ぶロシア人の間で人気がありすぎるため、毎回すぐ定員に達してしまうのが唯一の問題だという声が聞かれた。
日本センター・モスクワの浜野道博(はまの・みちひろ)所長はラマーシュカ開催50回にあたり「ロシアでは50回といえば大きな記念ですが、日本では60回がひとつの区切りになります。あと10回、そして100回目、200回目と頑張っていきましょう。皆さんのエネルギーが爆発して、将来の日露関係の大きな起爆剤になることを期待しています。」と若い参加者らにエールを送った。