トランプ氏が当選しようと、米国が日本にそれを許そうと、日本人の大半は核兵器に反対するだろう、という考えに、 コーシキン氏は同意しない。
「こうした見方は1970-80年代には正しかった。しかし日本の支配層およびメディアの力で日本国民の核兵器に対する気分は変わりつつある。ある調べでは日本人の50%が北朝鮮の核ポテンシャルおよび中国の軍事力増強の場合は自前の核爆弾保有もあり得るとしている。公に核武装を呼びかける声はないが、個人の会話では日本人も、「もし朝鮮人がミサイル核兵器を完成させるなら純粋に抑止のみをめざした核を保有するほか仕方がない」と話している。トランプ氏らの声明は日本の支配層と国民に核大国化の可能性を吹き込む」
スプートニク:日本の核保有への精神的な準備に関する日本流プロパガンダの役割とは?
「日本には、ヒロシマとナガサキで自ら原爆を経験した日本人は、核の脅威に欧州人や米国人またはロシア人より冷静だ、と考えている人たちがいる。こうした日本人は、原爆は怖い兵器ではあるが、核戦争があっても生き残れる、と思っているらしい。メディアの力により、日本人は、日本の見方では予測不可能な北朝鮮体制のほうがより恐ろしいのだ。個人的に、北朝鮮は良く考えて行動していると思う。危険すれすれだが、何らかの冒険主義的行動を北朝鮮に期待するには及ばない。が、ふつうの日本人は北朝鮮のミサイルや核実験をおそろしい脅威のように受け止めている。日本流プロパガンダはこうした理解を旺盛に助長している。一部の日本の勢力にとって北朝鮮のミサイル核防御の構築は有益なのだ。北朝鮮の脅威を撃退するため通常および核兵器の拡大が必要だと日本人に説得する口実になるからだ」
スプートニク:もし日本が自前の核兵器を持ったら、それは日本の安保にどう影響するか。
「間違いなく安保環境は悪化する。現存のパワーバランスが破壊され、全く新たな軍事戦略状況が生まれるからだ。これは軍拡競争激化と北東アジア諸国の緊張と対立をあおる」