ショイグ国防相は、次のように語った-
ショイグ国防相の発言に日本も米国も注目したはずだ。日本は何よりも南クリルに新たな施設が設置されることを懸念している。アジア太平洋地域を重要な戦略的地域とする米国は、クリル諸島にロシア海軍の基地ができることを挑戦として受け止める可能性がある。
地政学問題アカデミーのレオニード・イワショフ総裁は、クリルの防衛力強化計画は、まず日本の軍事能力の増大と関係しているとの考えを表し、次のように語っている‐
「核兵器を除いた場合、日本はその機動能力で極東と太平洋艦隊の我々の部隊を凌駕している。日本人が宇宙プログラムを含めたロケット技術だけでなく、核プログラムについても考えているというデータがある。私は、日本が今後も現代兵器を発展させていくと思っている。そこには核兵器が含まれる可能性がある。しかし、それは密かに行われるだろう。」
「アジア太平洋地域諸国ではここ数年、軍事支出が非常に急速に増大した。過去10年間で2倍になった。そして複数の国は、懸命になって海軍艦隊を構築している。それらの国が、互いの領有権の主張が悪化した時にどのような行動を取るかは分からない。同地域にはそのような国がたくさんある。私は、事があけっぴろげな軍事衝突にまで発展するとは思っていないが、そのように話す人たちもいる。クリルのロシア海軍基地についてだが、まずこの問題はまだ最終的には決まっていない。2つ目に我々と日本の間には巨大な海の境界があり、軍事活動は境界の両側で行われている。しかし信頼醸成措置が事実上存在していない。我々と日本の間では平和条約が締結されておらず、正常な善隣関係もない。これはもちろん異常だ。軍事技術協力はノルマであるはずだ。我々日本はこれについて何度も話をしましたが、まだ成果はあまりありません。」
ロシアは2015年12月、エトロフ島とクナシリ島で軍事都市の建設とインフラの刷新に着手した。また4月、3か月にわたるロシア太平洋艦隊の軍事演習も始まる見込みだ。