チェルノブイリ原発事故から30年「死のゾーン」は今?

© Sputnik / Evgeny Kotenkoチェルノブィリ
チェルノブィリ - Sputnik 日本
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1986年4月26日、チェルノブイリ原子力発電所で事故が発生した。この事故は、原子力エネルギー分野での人的カタストロフィーの歴史において、最大の悲劇となった。あれから30年「死のゾーン」と言われた立ち入り禁止区域を、今や決して荒涼たる無人地帯と言う事は出来ない。悲劇の場所で現在、一体何が起きているのだろうか?

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立ち入り禁止ゾーンには、すでに1990年半ばから、旅行者が訪れるようになっている。ゾーン内を見学したいと望むすべての人は、2010年12月から2011年6月まで許可証があれば正式に入ることができたが、このルールはその後厳しくなった。例えば、現時点では、見学者の年齢は18歳以上となっている。またゾーン内の個人的見学は3日間に限られ、そのために$249を支払わなければならない。チョルノーブィリの放射線調査の責任者で、旅行者を受入れる会社の創設者でもあるセルゲイ・ミールヌィ氏は、ゾーン内見学に関するロシアのテレビ局RTの取材に対し「チェルノブイリ・ツァーは非常に人気がある。昨年だけで1万5500人のツーリストが訪れた」と述べた。

ゾーン内で公式に居住しているのは、チェルノブィリ原発を安全な状態に維持する作業に携わっている人々、そして学者や技術者を警護しているウクライナ内務省の職員である。しかし、ゾーンに住んでいる人達は、彼らだけに留まらない。いわゆる「サマショールィ("自分で住んでいる人"の意味)」と言われる人々だ。彼らは事故処理作業がいったん終わった後、帰ってきた人々で、目的を持って戻り、捨てられた土地で暮らしている。

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またゾーンは、かなり思いがけないセレモニーの場所になったりもする。米国人のフィリー・グロスマン氏は、チェルノブイリ見学の際、そこで花嫁と結婚式を挙げた。

現在、放射能汚染拡散の危険は、高くない。事故現場、爆発した4号炉の近くでは、新しい石棺建設のための作業が行われている。それは巨大なアーチ形をしており、現在あるシェルター、つまり石棺を上からさらに覆うものとなる。

とはいえ現地の危険が、もうゼロだとは到底言えない。例えば、昨年発電所近くで発生した火事は、深刻な被害もなく消し止められたものの、環境学者やその他社会学者達の懸念を呼び起こした。

 

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