聖墳墓教会ではエルサレム総主教フェオフィルの祈祷が捧げられる中、聖なる火が灯された。この教会はキリストの遺骸を納めた棺が在ったとされる場所に建てられた小さな礼拝堂。毎年、復活祭の前日には「聖なる火」が灯される。
火が灯されると総主教は、火を信者へと手渡し、信者らはそれぞれが持参してきた33本の蝋燭を束ねたものに点火した。キリストは33歳で死去したことから、この蝋燭の本数はキリストの年齢を表している。
では「聖なる火」が運び入られる前の儀式として、まず扉に蝋による封印が行われる。これは、教会の内部の点検が終了しており、エルサレム総主教が通常の手段で点火を行なえるようなものは何もないことを示す。
今日、聖墳墓教会は地元のアラブ人や外国からの正教信者、巡礼者で溢れかえっっている。旧ソ連圏の正教信者らは習慣として多人数の巡礼を組み、復活祭にあわせてエルサレムの聖地をめぐっている。