不滅の連隊はロシアをはじめとするいくつかの国で数年前から開催されている大衆行動。5月9日の戦勝記念日に行なわれるデモで、参加者は街路に列をなし、ファシズムに対する第二次世界大戦に参加した親戚の写真を掲げる。最初の行進は2012年にシベリアの都市トムスクで行なわれ、6000人以上の人々が街のメインストリートを行進した。 2013年にはロシアの120都市、村で開催され、2014年には7カ国500都市で開催され、2015年には 15カ国となった。
「不滅の連隊」には、この4年間で、ロシアのすべての地域が何らかの形で参加するようになった。 2016年、主催者は、欧州諸国での活発化に注意している。主催者によると、行進は、ギリシャ、イタリア、スペイン、ポーランド、クロアチア、スウェーデン、ラトビア、オランダ、モンテネグロ、スイス、オーストラリア、カナダその他で行なわれ、アジアでもインドネシア、タジキスタン、ウズベキスタンで行なわれる。
「この行動への関心は西側で絶えず高まっている。私たちは、参加を希望する新たな都市や国から毎日連絡を受けていた。今までは、EUの中で参加する国は、アイルランド、ドイツ、オーストリア、エストニアだけだった。エストニアでは、今年は参加に制限がついたが、それでも当局は禁止まではしなかった。私たちにとって大事なのは、規模というよりは、戦争の犠牲者の追憶なのだ。どこかの村でたった一人が自分の親戚や友人の写真を掲げて路上に出るだけでも良いことだ」と国際民間イニシアチブメディアセンター部長デニス・ベフザ氏。
イタリアでは、ヴェネツィアの歴史的中心部スラブ海岸通で行進が行われる。スペインではコスタ・ブラバの沿岸地域の路上で行なわれる。しかし、ロシアで開催される「不滅の連隊」が、やはり一番大規模だ。千もの自治体でイベントが行なわれる。 2015年のイベントはロシア全土の1200万人を一つにした。モスクワだけで50万人以上が参加した。
主催者は、行進は政治的な性格のものではない、と強調している。主な目的は家族の英雄の記憶を残し、尊重することで、誰でもこれには加わることができる。