自殺を呼びかける手段はたくさんある。しかし代表的な手段は、未成年者たちに、彼らは今生では「取るに足らぬ人物」だが、別の世界では全てが理想的になると暗示をかけることだ。少女たちには醜くて太っている、少年たちには「負け犬」だと思い込ませる。死が彼らを欠点から「解放」し、「選ばれし者」となるのを可能とするというのだ。
「自殺の」インターネットコミュニティでは、陰気な画像や音楽がアップされている。「我々は全員死ぬ」、「この世界は私たちには合わない」、「我々は死んだ世代の子供たちだ」などという発言があふれている。そして死というものが、なにか崇高で素晴らしいものであるかのうように表現されることも珍しくない。
インターネット上における「死の信仰」は、恐ろしい結果をもたらしている。最近半年間で「死のグループ」の影響下で130人の未成年者が自殺した。しかもこれは公式の統計データにすぎない。
このようなコミュニティでは、子供たちに自殺の日時と方法を指定する。ロシア当局はこのようなコミュニティへの対策を講じ、閉鎖させているが、一つが閉鎖されてもすぐに別のコミュニティが際限なく現れる。
このようなグループの管理者が大人だけでなく、未成年者であることも多々ある。最近活動が停止された自殺志願者のコミュニティの管理者は、13歳の少女だった。
「死のグループ」の活動に関する問題は、国家的問題、国家的な不幸となった。なおその規模はロシア国内にとどまらない。世界中の未成年者が、 自殺を呼びかけるインターネットコミュニティの有害な影響下に置かれるという脅威にさらされている。